振る舞いの異同から見た類義語 : 「嬉しい/楽しい/面白い」を例にして(言語理解とコミュニケーション一般)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では、類義語間の相違をより明らかにするために、各語の振る舞いの相違を分析した。例として、「楽しい」「嬉しい」「面白い」の3つの形容詞について、新聞や書籍類のコーパスを用いて、それぞれ現れやすい活用形や、コロケーションを調べたところ、以下の結果が得られた。(1)3語とも基本形で用いられることがもっとも多い。(2)基本形の中でも「楽しい」は連体形が多く、「嬉しい」は終止形が多く、「面白い」は終止形でも連体形でも同程度に用いられる。(3)それぞれの語に「楽しい思い出」「嬉しい悲鳴」「嬉しい限り」「面白い話」等のコロケーションが認められる。以上のように、類義語にも各語に特有の振る舞いの傾向があることがわかった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-08-22