集団呼モデルによるトラヒック評価法
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概要
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統合サービスディジタル網の進展とともに,ノンランダム呼のトラヒック評価法が重要になってきている.しかしながら従来の評価法の多くは,解析の困難さからポアソン呼に対する評価に止まっていたり,評価法自体が複雑であったり,設備数が多くなると計算に時間を要する等の問題があった.ノンランダム呼のトラヒック評価に関しては,従来はシステム対応に評価法を開発しているが,各種のシステム汎用的に適用可能な方法として,加わる呼を集団のランダム呼で近似する手法がある.この手法は,従来からあふれ呼に対しては有効なことが示されているが,一般的なノンランダム呼に対しては必ずしも有効ではない.このような背景のもとに,本論文ではこれを改良した手法について提案する.要点は,集団呼による近似モデルでの各パラメータを,評価しようとするもとのトラヒックモデルの到着時点における特性をもとに算出するようにしたことにある.本論文で提案する手法は,完全線群での評価例として示すように精度の点で有効であるばかりでなく,評価法自体も極めて簡単であり,また計算時間も極めて短く,各種システムのトラヒック評価法として有効であると考える.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-11-25