周辺視野の位置知覚における色情報と運動情報の役割
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Magnocellular pathwayが、周辺視野に現れる対象を素早く知覚したりその位置を知覚するのに必要な情報を提供しているという仮設を検証した。もし仮説が正しければ、Magnocellularタイプの刺激(例えば運動)に対する位置知覚の精度は、Parvocellularタイプの刺激(例えば色)に対する位置知覚の精度に比べて良いことが予想される。実験では周辺視野に提示した色刺激と運動刺激に対する位置知覚の精度(絶対位置と相対位置)を恒常法で測定した。また、それぞれの刺激に対する反応速度も測定した。この結果、色刺激と運動刺激に対する位置知覚の精度に優位差はなかった(p>0.05)。しかし、運動刺激に対する反応速度は色刺激に対する反応速度に比べて早かった(p>0.05)。反応速度の結果は仮説を支持するものだった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-11-13