LSIパッケージ技術
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概要
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ICおよびLSI用パッケージの歴史はメタルキャンタイプで1960年代に始まり、ガラスまたはセラミックシールのハーメチックタイプを経て'70年代以降はパッシベーション膜と封止樹脂の改良による長期信頼性の改善と共に、低価格と高い生産性を特徴とするプラスチックパッケージへと主流が移り変ってきた。その後、'80年代に入ってプラスチックパッケージの形態はリード挿入型パッケージから大幅な高密度実装化を可能とした表面実装型パッケージへと姿を変えながら現在に至っている。この間、半導体素子のテクノロジードライバーとして急速な技術、生産規模の両面で発展を遂げてきたメモリーデバイス用のパッケージとしてTSOP(Thin Small Out line Package)やLOC(Lead on chip)構造に代表させる薄型化、小型化が追求されるとともに、表面実装型パッケージに特有の基板実装時のパッケージの吸湿熱ストレスによる割れ(パッケージクラック)問題の解決に注力され、今日もその向上努力が続けられている。一方、MPUやゲートアレイなどロジックデバイスの分野では'80年代後半におけるマイクロコンピュータの高性能化に伴う各種ICの動作周波数とI/Oピン数の急激な増加により、従来の「ICチップを使用環境から保護しチップの発熱を放散する」というパッケージの目的に加え、近年では「ICチップと実装基板の間の多数の信号を正しく伝える」機能と、より一層の高いコストパフォーマンスを要求されておりパッケージング技術にとっての変革期を迎えつつある。
- 1995-03-27