ヴァーチャルリアリティとヒトらしさ
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概要
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ヴァーチャルリアリティ (以下VRと略記)は通常「人間に優しい」技術として期待され、本当に優しいかどうかをめぐる功罪論議も多い。そのどちらにせよ、重要なのは、VRが備えた「優しさ (あるいは怖さ)」が心理学を含めた「ヒトに関する科学知識」に裏づけられている点である。そして、こうしたアプローチの究極像の一つはヒトのVR、すなわち「ヒトらしさをヴァーチャルに実現すること」であろう。単なるモノではない「ヒトらしさを踏まえた」技術としてVRをとらえるとき、その可能性はいかに展望できるだろうか。また、それを受けた私たち人間の社会やコミュニケーションはどう変容し得るだろうか。以下では、現在のVRとヒトに対する知識との関わりについて述べ(2)、そこで提供されるリアリティ特性を明らかにした上で(3)、別次元のリアリティをも含めたVRの発展可能性について考察し (4)、その可能性 (夢) が実現しVR時代が到来した場合について心理学の観点から若干の「仮想」を試みる (5)。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-03-06
著者
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