ブロック変換基底の最適な時間-スペクトル局在化
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概要
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近年,Wavelet変換(WT)や多重バンド・レートフィルタ(MBMRF)等の時間周波数解析のため様々な方法,及び他の目的を持つ色々な局在化基底,さらに最適WT等も活発に研究され,広く応用されている.一方,画像の1走査線のような固定長データに対しては,原理的に不特定長の信号処理方式であるフィルタに比べ,ブロック変換は親和性がより高いと思われる.これは,線形MBMRFバンクの1種とされるが,N次元の入力信号をより高次元の空間内のN次元部分空間へ写像するフィルタとは異なり,入力信号空間内での基底関数設計の自由度はより高いと思われる.また,ブロック変換の基底関数に,時間(位置)周波数(スペクトル)の同時局在化を導入出来れば,色々な応用が期待できる.実際,固定長の離散データのWavelet変換では,近似として連続Wavelet基底の標本値が多用されるが,有限離散領域内で,これがどのような時間周波数局在化と対応しているか等の疑問点が残る.本文は,2次形式に対する適切な斜交線形変換に基づき,ブロック変換基底の上記の局在化法を提案する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-03-27