筐体漏洩電流を考慮した無線LANアクセスポイントにおけるDOA推定に関する検討
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概要
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近年,DOA推定アルゴリズムとして,MUSIC法やESPRIT法といった高分解能到来方向推定アルゴリズムが注目されている.これらのアルゴリズムは,アンテナの素子指向性,及び素子間相互結合が存在し,それらが未知の場合,DOA推定が劣化することが報告されている.また,実際に無線LANアクセスポイントでDOA推定を行う場合には筐体漏洩電流が生じる場合が多い.そこで,本論文では,実際に無線LANアクセスポイントを想定したモデルを用いて,筐体漏洩電流がDOA推定にどのような影響を与えるのか検討を行った.その結果,単一偏波が送信され,その送信波がθ=90°方向から受信されると仮定した場合に,この入射方向は筐体の漏洩電流が見えにくい方向であるが,その場合においても,MUSICスペクトラムのダイナミックレンジでは17dBの劣化,ピーク値では4dBの低下が生じた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-05-13
著者
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