マルチメディアに向けた半導体レーザの開発動向
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概要
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最近,新聞や雑誌,TV等いろいろなところで「マルチメディア」という言葉を聞かない日が無い程,この言葉が世の中に喧伝されている。少々言葉が一人歩きしているきらいがあるが,これからの社会を表わした言葉であることは間違いない。それではマルチメディア社会がどんなものであるのか考えてみると,その一端がインターネットで代表される様に,音声,データ,画像等のあらゆる情報を,個人レベルで相互に簡単に受信・発信できる社会であると考えることができる。この様な社会をインフラストラクチュアとして支えるのが,通信ネットワークである。図1にこれからの通信ネットワークのモデルを示す。図でバックボーンネットワークというのは,いわゆる幹線系伝送網であり,アクセスネットワークというのが加入者系伝送網に相当する。画像を含んだ大容量の情報を扱うには,広帯域のファイバを用いた光伝送が適しており,幹線系では既に10Gb/sの技術が実用化され様としている。また,近年その技術を加入者系にも展開しようという動きがあるが,いつ家庭まで浸透するかは,光伝送技術を如何に低価格化できるかに依存しており,欧米/日本でFTTH(Fiber-To-The-Home)という言葉で開発を競っている。以下,光伝送に用いられる最近の半導体レーザの開発動向について簡単に述べる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11