自己組織型階層神経回路網による時系列の認識
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概要
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本報告では、時系列を認織する階層型神経回路網を提案する。本モデルは、ニューロンを平面状に並べた層を、多層に重ねた構造である。層はSOMを拡張し、各ニューロンに出力値を定義したものである。各層が入力を受けると最整合ニューロンが選ばれ、そのまわりのニューロンが出力を出すとした。出力は時間が経つと減衰する。時系列を次々と受け最整合ニューロンが選ばれていくと、層上の出力パターンは尾を引いて移動する。上位層は下位層の出力パターンを入力とし、同じように尾を引いた出力パターンを描く。下位層では出力の減衰率が大きく、短時間の情報しか保持できないが、上位層では減衰率が小さく、長時間の情報を保持する。時系列パターンを入力し終ったときの最上位層の最整合ニューロンをモデルの認織結果とする。実験として日本語音声中のVCV素片の認識を試み、評価用データで84.3%の認識率を得た。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-03-13
著者
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