距離関数の学習による手書き数字認識
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概要
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文字認識の高精度化を図る上で距離関数に他のカテゴリーとの違いを反映することが重要と考えられる.本論文では,距離関数を学習する方法としてLDA法(Learning by Discriminant Analysis)を提案する.LDA法は,重み付きユークリッド距離,2次識別関数を原距離関数とし,原距離関数で誤認識を起こしたパターン集合と着目カテゴリーのパターン集合との間で求められる判別関数を原距離関数に重畳させることによりパラメータの学習を行うものである.手書き数字認識に応用した結果,学習前に比べ正読率は大幅に向上し,その有効性が確認できた.また,学習後のパラメータの値は学習前の誤読パターンを有効に分離するように変化し,重み付きユークリッド距離に適用したときには特徴間に強い相関が存在する場合にも適切なカテゴリー境界を求め得ること,2次識別関数に適用したときには特徴の正規分布からのずれの影響を軽減し得ることなどがわかった.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-09-25