インデックス空間内1次元部分密集データ圧縮のための木構造の構成法
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概要
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本論文では,画像検査手法であるインデックス法に用いるテーブルの圧縮に木構造を適用することとし,背景値が一様なデータ領域内に有意データが局所的に存在するデータを,多階層木構造による圧縮する方法について述べる.各階層について,データ領域を等分割し,有意データが存在すれば1を記述して,下の階層で更に分割を行うことによって圧縮する.有意データは最下層に記述される.有意データの存在確率に着目して,まず,2階層構成の場合について,メモリ量が最小となる最適分割数決定法を示し,そして,多階層構成への拡張を行うことにより,メモリ量が最小となる最適な階層数と分割数の関係式を導いた.これにより,階層数に応じた分割数決定など,木構造の設計が可能である.有意データのサイズに応じた最適な木構造の階層数と分割数の算出例を示した.なお,有意データが2値データで,サイズが1の特異な設定においては,すべての階層について,自然対数の底であるe分割を行うことが最適であるという結果を得た.最後に,実画像を用いて作成したインデックス法のテーブルに木構造構成法を適用した結果を示して有効性について考察した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-10-25