オブジェクト指向による非線形振動のモデル化
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概要
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非線形振動系は,従来,摂動法,定数変化法,平均法等の多様な解析手法が考案されたきたが,これらの解法においては,解析が容易な単純なモデルを基本にして,非線形項を拡張し,複雑なモデルを解いてゆくというアプローチがとられていた.一方,オブジェクト指向は,継承機能により,下位のクラスが,上位のクラスの性質を引き継ぎながら,独自の機能を差分として定義することにより徐々に複雑なクラスを構築することができる.この手法は,簡単な系から徐々に複雑な系に拡張してゆく非線形系の解析手法と共通である.従って,オブジェクト指向は,非線形系を解析するためのモデルの構築に適していると考えられる.そこで,リスプマシンELIS上のオブジェクト指向言語,TAOを用いて,典型的な非線形振動系である摩擦振動を,単振動,減衰振動,自励振動,摩擦振動という形で逐次拡張して解析し,非線形系の検討のためにはオブジェクト指向の適用が効果的であることを明らかにした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-09-25
著者
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