イオンアシストIBS法によるBi2212超伝導薄膜の結晶成長
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概要
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イオンアシストIBS法によってBi系2212相超伝導薄膜の結晶成長を行った。酸素分圧1〜3×10^-4>Torr、基板温度600〜700℃でBiSrCaCuO系ターゲットをAr^+イオンビーム(4keV)でスパッタしてBi系薄膜をMgO(100)基板上に堆積した。薄膜成長中にアシストイオン(O^+)を照射してその効果を調べた。酸素圧を高めると組成のばらつきを小さくすることができる。アシストしない場合は薄膜はアモルファスであるが、アシストすると2201結晶が成長する。アシストした薄膜を800℃でアニールすると、2212相が形成される。これは超伝導性のρ-T特性を示し、Tc(オンセット)は91Kである。820℃でアニールすると2212相の成長が進み、Tc(ゼロ)=93Kを示した。アシストしない薄膜を同様にアニールしても不純物相しか形成されず超伝導性を示さない。イオンアシストの効果として、表面マイグレーションと酸化の促進が考えられる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-21
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