IT2000-30 再送フレーム長可変多重再送方式に関する考察

概要

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データ通信において、ARQ(Automatic Repeat reQuest:自動再送要求)方式は有効な誤り制御方式である。この中の選択再送(SR)方式は最も効率の良いARQ方式であるが、受信側に無限のバッファを準備しないと完全な動作をしないため、有限バッファを有する変形SR方式が多数研究されている[1-4]。その中、G.Benelliらの提案したフレーム分割型選択再送方式(FD)[4]は、簡単であるが比較的良好なスループットを示す。また、この方式を改善した適応フレーム分割型変形選択再送方式(AFD)[5, 6]や改良AFD(E-AFD)[7]等があるが、動作はやや複雑になる。本論文では、FD方式の問題点である、伝送路の状態が悪くなり再送メッセージ数が増加すると、1メッセージ当りの再送割当数が減少するという問題点を軽減でき、動作プロトコルが複雑にならない、フレーム結合を伴う変形選択再送方式(FD-FM:FD with Frame Merge)を提案し、その性能評価をシミュレーションより明らかにする。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-07-21