ユニバーサルデータ圧縮における一般的な文脈木重みつけ方式について
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概要
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情報源の知識を仮定しないデータ圧縮(ユニバーサルデータ圧縮)は、実用的・理論的見地から種々の検討がなされている。本論文では、各系列が生成する確率を推定して算術符号を利用する枠組を前提とした議論をすすめている。特に、系列の各データの発生確率が直前の深さ数データに依存する場合に、その状態ごとのデータの発生確率(パラメータ)のみならず、その状態の区切り方(モデル)までも未知な条件でのデータ圧縮の考察を行なった。近年提案された文脈木重みつけ(CTW)方式は、深さおよび系列長の積のオーダの計算量でで符号化・復号化を可能としている。本論文では、CTW方式がモデルに関して特定の重みづけをしている点を指摘し、その制約をほぼ排除する一般的な枠組を提案している。さらに、実用的な側面で本方式が適用できる例をあげ、その有効性を確認している。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-07-23