小さい帯域におけるABRサービスのパラメータ設定方法に関する検討
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概要
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ABRサービスは、ATM網においてバーストデータを対象とし、レート制御を行うことによりQoSの保証を行うサービスであるが、150Mbps程度の帯域におけるABRサービスについて、これまでに多くの研究が行なわれてきた。しかし、実際の企業ネットワークにおいては、CBRなどの他のサービスと伝送帯域を共有するために、ABRサービスには10Mbps程度の小さな帯域が割り当てられる場合が多い。そこで本報告においては、10Mbps程度の比較的小さな帯域においてABRサービス(EFCI方式)が使用される場合について評価モデルを構築し、制御パラメータ(RIF, RDF, PCR, 輻輳判定しきい値)とセルロス比率との関係および、セルロス比率を最小とするためのパラメータ設定方法に関して検討を行った。一般的に、RIF, RDFの設定値を1/16以下の小さな値に設定し、緩やかな制御を行った場合にセルロス比率が最小になると報告されていたが、本研究結果では、ABRサービスを10Mbps程度の帯域で使用する場合には、RIF, RDFの値を1/4以上の大きな値に設定し、急激な制御を行った場合にセルロス比率が最小になることがわかった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-06-04