商用周波電磁界の健康影響に関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
商用周波電磁界の健康影響に関する疫学調査によって,「送配電線の近くに住む子供は白血病による死亡率が高い」という傾向が指摘され, それが磁界の影響ではないかと云われている。しかし, 送配電線の電流による微弱な磁界が, 直接, 発ガン原因となることは常識的には考え難い。この論文は,ガンと磁界との関連性を示す相対危険率が高い地域の自然放射線と大気環境を調査し, それらの地域がラドン濃度や大気汚染濃度の高い地域であることを示した。そして, 電磁界の健康影響問題には,ラドン娘核種や自動車排ガス中の発ガン物質が関与している可能性を指摘した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-12-15