鉄鋼ECシステムによるサプライチェーン業務の効率化 : オープンEDIによる効率的な企業間ビジネス基盤の実現
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概要
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現在鉄鋼業界では鋼材製品の受発注を中心に特定企業間(鉄鋼メーカー、商社)でEDIにより膨大な定型情報を交換している。しかし、そのインフラ整備の重さ等ですべての関係企業に広く適用するに到っていない。そのため企業間での情報収集の多くが人を介在した形で行われ企業間ビジネスの効率化が相対的に遅れている。そこで今回需要家迄に至る多くのサプライチェーン企業の間で相互に必要な情報を幅広く交換し、企業間業務の効率化を図るべく、インターネットを活用したオープンなEDIの開発実証を行った。この実験は薄板鋼材の紐付き取引業務を対象に、鉄鋼メーカー、商社、鋼材加工業、電機メーカーが、インターネット上に、物流情報、商品属性情報を相互開示し、アクセス権の範囲内で同情報の自由な検索を行い得る仕組み(素材産業型EC)を開発するものである。開発テーマは1)業際業務モデルの設計、2)業務プロトコルの開発、3)インターネット上の分散オープンDB構築技術(標準業際システム)の開発、4)企業間情報検索エージェントシステムの開発等よりなり、昨年8月システム開発が完了し、第1期実験を行った。その後システムを改良し、現在第2期の実験を行っている。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-12-16