大腸菌アンモニア同化システム制御の進化
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概要
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大腸菌アンモニア同化システムは, 窒素源としてglutamine、炭素源としてα-ketoglutarateの濃度の比(N/C比)を測定して、細胞内窒素と炭素のバランスを制御する。制御の中心的役割を果たすのは、グルタミン合成酵素である。その活性と発現量はそれぞれフィードバック制御を用いて制御され、環境中からのアンモニアの同化速度を変化させて、N/C比を調節する。それぞれのフィードバック制御は人工物制御でいうと比例制御のように振るまい、アンモニア濃度低下にしたがってN/C比が低下するのをできるだけ抑制しようとする。しかし、両制御を組み合わせることによって、アンモニア濃度低下に関わらずN/C比を全く低下させない制御が可能であることがわかった。生命の制御システムを解明する新しいシステム工学が必要となるであろう。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-05-19
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