熱電発電システム

概要

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全国の自治体が所有する中小規模のごみ焼却施設等からの排熱は、一部の熱の利用を除き利用されないままに大気中ヘ放出されている現状を踏まえ、省資源や環境保全の観点から、未利用熱エネルギー有効活用および地球温暖化防止をはかる環境調和型の研究開発を進めている。この度、科学技術庁の科学技術振興調整費による生活・社会基盤研究の課題『廃棄物焼却等の未利用熱エネルギーの有効活用に関する研究』の一環として、「中型焼却炉発電システムの研究開発」を担当し、既存の中小規模のごみ焼却炉の実煙道部に熱の超伝導体であるヒートパイプの一端を挿入して取り出した熱を利用して熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換する熱電変換素子〔変換する機能は、ゼーベック効果を利用したもので、素子中のある2点間に温度差を与えると、高温部と低温部の間に起電力が発生する現象である。一般に、半導体に大きな起電力の発生がみられる。〕を利用した500W級ごみ焼却炉熱電発電システムを試作し、実煙道に設置して初期特性評価を行った熱電発電システム構成と実験結果について報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-07-17