摂食嚥下障害の診断・評価支援システムの構築
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概要
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近年, X線透視装置にVTRを接続したビデオ嚥(えん)下造影法(videofluorography:VFG, VF)は, 嚥下機能の評価と診断に用いられてきた.しかし, X線透視映像のみの従来法では, 嚥下障害のリハビリテーションにとって重要な模擬食品の形態や嚥下時の被検者の姿勢といった詳細な情報が欠落していた.そこで我々は, 商工業用の画面分割表示装置「マルチビューワ」を用い, 従来の摂食嚥下過程のX線映像に加え, 被検者の姿勢や術者の指示, 実際に術者が行った嚥下時のアシスト方法などのビデオカメラ映像を同時に記録するシステムを構築した.更にVTRに記録したVFGをパーソナルコンピュータに入力し, パーソナルコンピュータ間の転送閲覧に最適なファイルサイズの検討を行い, 院内LANにおいてファイル共有することで, 容易にモニタ画面内での複数のVFGを相互比較することを可能にした.また, 生体情報の同時記録のシステムを提案し, VFGと筋電位信号, 更に嚥下過程において重要な甲状軟骨の動きとの相互関連の検討による嚥下動態解析を可能にした.その結果, 姿勢, 筋電図, X線画像による多角的な診断が可能となり, 特に摂食嚥下障害のリハビリテーション計画を後日, 術者とリハビリテーション担当者とのカンファレンスにおいて立案する際, 非常に有用となるシステムを提供できたので報告する.
- 2001-06-01
著者
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