2種類の異速度ノンランダム呼混在モデルにおける多元トラヒック評価法
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概要
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通信トラヒックの利用形態の高度化・多様化に伴って, 呼種ごとにそれぞれ速度も異なりノンランダムで加わるようなモデルのトラヒック評価法が必要となってきている. このような観点から, 多元トラヒック評価法が提案されている. この方法は, ノンランダム呼をサイズの異なる2種類のポアソン呼で近似して, 多元トラヒックモデルで評価するものである. ノンランダム呼単一呼種, 又は異速度のランダム呼との混在モデルまでの手法が示されている. 本論文では従来の多元トラヒック評価法を改良して, 2呼種の異速度, ノンランダム呼混在モデルが評価可能な手法について提案した. 要点は, (1) 従来は呼の到着時点直前の特性のみに着目していたのに対し, 評価しようとする呼種については呼の到着時点直前の特性, もう一方の呼種については任意時点の特性を使用するようにしたこと, (2) 多元トラヒック評価法における各種パラメータの与え方と近似精度の特性を解明し, 適切な算出法を明らかにしたこと, 更に, (3) 上記二つの対策のみでは, 変動係数の大きな呼が混在した場合に近似精度が劣化することを示し, 改良法も示したことである.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-07-25