チ流(知流・血流)創造モデル
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概要
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人間は脳力(knowledge)と肉体(blood)で作られている。これは企業や社会にも適応する。90年代後半から,日本企業はアメリカ企業を見本として,ビジネスプロセスの改善や知識経営など,いわゆる知流作りばかりをやってきた。しかし,システムやプロセスが変わっても,知識を運営する人間の考え方はこの新しいシステムに対応できないと,うまく機能しないはず。欧米流の個人主義に対して,東洋人は非常にネットワーク(集団)に依存しています。そのネットワークの結成は昔の血縁,地縁から学閥,財閥などの共同利益集団や経営理念に結ばれた企業に進化してきた。しかし,環境の変化が益々加速し,環境の変化に対応できないもので結ばれたネットワークはすぐ淘汰されてしまう。そこで,筆者は"チ流(知流・血流)"という概念を提起し,共通の価値観,思想や目的を持つ人間は目に見えない血流ネットワークを形成し,その中で,情報だけではなく,人の知識を流通できる知流ネットワークが構成され,個人あるいはネットワーク全体の知恵になり,最大な価値を創造できることを主張する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-05-06