聴覚障害学生の心理特性と援助
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概要
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急速な情報化に伴う既存の社会的価値観の崩壊,右肩上がりの経済成長の終焉,少子化,核家族化,高学歴化などが進む中,大学に入学してくる若者が抱える心理的問題も多様化している.一見,華やいだファッションに身を包み青春を謳歌しているように見える一般大学のキャンパスでは,無気力,アルコール・薬物乱用,摂食障害,心身症,パーソナリティ障害,自殺などの事例が目立っている.筑波技術短期大学は聴覚障害および視覚障害学生のための高等教育機関であり,筆者は聴覚障害学生が集うキャンパスの保健管理センターに勤務する医師として,学生の身体的・心理的相談を担当している.日常,学生に接する中で本学の聴覚障害学生がもつ心理的な特徴について言語を介した交流と非言語的な交流を通して分析し,スキル不足による対人関係の脆弱性について考察した.
- 2003-01-17