国家戦略化するデジタルアーカイブ(映像メディア処理,感性情報工学及び一般)
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概要
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産学官連携事業として、これまで科学技術の戦略的重点化目標に掲げられたのは、「ライフサイエンス」「情報通信」「環境・エネルギー」「ナノテクノロジー・材料」の4分野である。すなわち、理学、工学、医学、薬学、農学といった自然科学分野における大学開発技術の産業転移である。しかし、科学にはもうひとつ大きな分野がある。法学、経済学、社会学、教育学、芸術学など人文科学の分野だ。産学官連携が自然科学の「技術」から、人文科学の「学術」、さらには「芸術」の分野に及ぶのは当然のなりゆきで、大学教育も、「技術、学術、芸術」の三術を極めたコーディネーターの養成が今後の課題となっている。その動きの中で、今、デジタルアーカイブが大きな注目を浴び、国としての戦略化が求められるようになった。国民の貴重な財産である有形・無形の文化遺産の情報化に向け総務省と文化庁が合同で推進する「文化遺産オンライン構想」、さらには文部科学省が推進する「文化芸術と科学技術の融合構想」、さらには国土交通省などが進める「観光立国戦略」などに、デジタルアーカイブの果たすべき役割は大きい。
- 2004-05-13