貿易金融電子化の現状と今後の方向性(ビジネスモデルからソーシャルモデルへの展開 : 企業から公共,非営利組織まで)
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概要
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本稿は,金融機関の立場から貿易金融電子化の状況を概観し今後の方向性について考察を試みるものである。特に、SCMなど進展するグローバルトレードチェーンの中では、OpenAccount取引が一般的になっており、従来の貿易金融であるドキュメンタリー取引に比べ、金融機関の役割は限定的になってきている。従って、リスク仲介機能なりファイナンス機能の発揮という観点から新しい金融機関の役割を模索する動きがでてきており、そのインフラとして昨年Swiftは、"Trade Service Utility"という概念を発表した。本稿では、国際貿易の現状を概観の上、現在金融機関が企業に提供している貿易サービスを整理し、今後貿易金融のインフラ基盤の標準化の動きを知る上で重要と思われるボレロとSwiftのプロジェクトを紹介する。最後に今後の方向性として、中小企業などを想定した貿易関連シェアードサービスの概念を提示する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-06-11