方向性適応フィルタによる変換符号化画像における量子化雑音の軽減(画像処理,画像パターン認識)
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概要
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現在多くの符号化方式では,その符号化ツールとしてブロック離散コサイン変換(BDCT)を使用しているが,これらの方式には,低ビットレートで符号化を行う場合に,復号化画像において量子化雑音が発生するという問題がある.そこで,本論文では,小さな演算コストで実現が可能な量子化雑音軽減方式を新たに提案する.本方式は,画素ごとに得られる特徴ベクトルに応じて,異なる方向性をもつ複数の低域通過フィルタの中から適切なフィルタを選択し,これを当該画素に適用することにより量子化雑音の軽減された出力画像を得るものである.本論文では,アルゴリズムの性能を評価するために符号化モデルを定義し,このモデルにおいて検討並びに実験を行う.実験結果によれば,本方式は,符号化レートにかかわらず,量子化雑音を軽減する効果がある.また,本方式は,8ビットの実数係数をもつ3〜5タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタと同程度の演算コストで実現が可能である.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-02-01
著者
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