韓国におけるジェンダー・エクイティと健全な家族との関係に関する研究 (第18回国際家政学会プレコングレス講演から)
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概要
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本稿の目的は, 1) 韓国における1960年以降の家族の変化を概観することによって, 今日の家族の現状を把握すること, および 2) 経験的データを用いてジェンダーエクイティと家族の健全さについて論ずることである. 後者については, 男女間と異世代間でジェンダーエクイテイの認知に差があるかどうか, またその認知と健全な家族はどのような関連があるのかを明らかにしたい. 結果として以下の諸点が指摘される. 1) 家族は構造的にも機能的にも変化し, 関係の上でも平等で民主的になっている. 2) 妻は, 夫以上に, 夫婦関係を不公平と考えている. 3) 3, 40代の若年世代の方が, 5, 60代の高年世代よりも夫婦関係を公平とみなしている. 4) 夫と妻の家族に対する健全度得点は高く, 両者間に有意差はないが, 世代間については, 若年世代の方が, 高年世代よりも健全度得点が高い. 5) 夫婦関係を公平な関係とみなしているき, 夫と妻および両世代とも, 健全度得点が高い.
- 社団法人日本家政学会の論文
- 1997-03-15