手続きに関する知識の柔軟性をもたらす要因
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概要
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本研究では, 食事スクリプトを例として, 手続きに関する知識であるスクリプトが, 手続きの意味について説明する知識の発達, および手続きに関する知識自体の表現の変化につれて, 柔軟に使われるようになることを扱った。小学校2年生・4年生・6年生, そして大学生を対象として, 第1実験では, 生理的・社会的目的を達成するためのプランをたててもらった。その結果, 発達につれ, より多くの要素が目的達成との関連において実現されるものとして想定されるようになること, そして, より多様な方向で目的を達成できるようになることが示された。第2実験では, 第l実験で示されたスクリプトの柔軟化が, 説明を与える知識の発達によっているのかをみるために, すでにできあがったプランを示し, 「なぜ, それが目的を達成するのか」を説明させた。その結果, 発達につれ, より妥当な説明が可能になることが示された。さらに, 手続きに関する知識自体の表現の変化の果たす役割を検討するために行った, 研究3での結果は, 研究1と研究2での結果のズレを説明するものであった。
- 日本発達心理学会の論文
- 1993-11-10
著者
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