59. カテコラミンの組織化学的検出のためのFaglu法(Furness et al.)の凍結切片法への応用
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概要
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Furness et al.(1977)は, 伸展した新鮮組織をformaldehydeとglutaraldehydeの混合液で固定するだけの簡単な操作で, catecholamine (CA)を螢光顕微鏡下で鮮明に検出する方法を開発し, Faglu法と名付けた。Faglu法は, 加熱の条件など厳密で厄介な操作が不要で, 切片として観察できれば, 応用範囲が広いと考え, Faglu法の凍結切片法への応用を試みた。マウス顎下線と前脛骨筋を材料とし, 原法に従って固定した材料の凍結切片の螢光観察から, 原法のままでは, 固定液の滲透性の不良・CA螢光の微弱・凍結に伴う組織傷害・乾燥に伴う組織の収縮などの欠点が認められた。種々の改良を試みた結果, これらの欠点をほとんど取除くことができたので, その方法(FGS法と略称)を報告する。1)材料を8% formaldehyde 50ml, 25% glutaraldehyde 2ml, 0.2M phosphate buffer (pH7.4)48ml, Sucrose 20gの混合液で4℃, 4〜24時間固定2)cryostatで18μ凍結切片を作製し, cover glassに貼布 3)0.1%寒天溶液10mlにsucrose 8gを加えた液に瞬時浸漬4)切片を五酸化リンで2時間乾操5)xyleneに通してから, Entellanに封じ, 螢光顕微鏡観察。
- 1978-11-01
著者
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