46. 副腎髄質の組織化学的, 電顕細胞化学的研究
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概要
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副腎髄質には2種類の細胞, 即ち, アドレナリン分泌細胞(A細胞)及びノルアドレナリン分泌細胞(N紬胞)が知られている。電顕的には, A細胞は電子密度の低い分泌顆粒を有し, N細胞は電子密度の高い分泌顆粒を有している。しかし, 詳細に検索するとA細胞内にも電子密度の高い顆粒が少数認められ, A細胞内にもノルアドレナリン顆粒の存在する可能性が指摘されている。今回, ノルアドレナリン染色法として知られているアンモニア銀法及び重クロム酸カリ法を用いて成犬の副腎髄質細胞を検索した。アンモニア銀法ではN細胞の顆粒の殆んどは銀陽性であり, A細胞の顆粒の殆んどは陰性であった。しかしA細胞の顆粒の一部には明らかに銀陽性顆粒が認められた。少数ではあるが銀陽性顆粒と陰性顆粒を種々の割合で混在する中間型細胞を認めた。重クロム酸法でもアンモニア銀法とほぼ同様な所見が得られた。即ち, N細胞の顆粒は殆んどクロム陽性であり, A細胞の顆粒の殆んどは陰性であったが, A細胞の一部の顆粒は陽性を示した。又, A細胞とN細胞の中間型を示す細胞も少数認められた。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
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