チョコ停対策の原理に関する研究
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概要
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近年,生産性の向上や製品のコストダウンなどの要請に伴い,自動化生産や無人運転を目指して,製造現場に自動化設備が導入されている.ところが,チョコ停が自動化・無人化運転の目標を阻害する大きな問題となっている.チョコ停に対して製造現場では改善が多く行われているものの,「解明されたチョコ停発生メカニズム」と「対策に使われた知見」は個々の事例にとどまっており,他の自動化設備への一般的な適用が少ない.前者の問題に関して,張はチョコ停の個別事例を数多く収集・解析し,チョコ停の発生メカニズムを一般化するための分類方法とチョコ停発生メカニズムを提案している.しかし,対策に使われた知見を一般化するための方法論は未だに提供されていないのが現状である.対策の立案に使われた知見を一般化するために,本論文では張が提案したチョコ停発生メカニズムに基づき,いくつかの製造現場で起きたチョコ停事例を約330件収集・解析することを通じて対策を立案する際に基本的なよりどころとなる考え方の抽出を試みた.その結果,チョコ停の対策「廃除」「仕様の適正化」「性能の復元」「"異常"の隔離」「"原因"影響緩和」「"作業条件の乖離"の影響緩和」「"作業機能の失敗"の影響緩和」という7つの原理にまとめた.この7つの原理はチョコ停の対策を立案する際に技術者に対策の知見を与えることができる.
- 社団法人日本品質管理学会の論文
- 1997-10-15
著者
関連論文
- チョコ停対策の原理に関する研究
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