ヒト非小細胞肺癌におけるc-myc,c-sis mRNAの発現に関する検討
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概要
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In situ hybridization(ISH)法を用いて,術前無加療のヒト非小細胞肺癌切除標本34例(扁平上皮癌8例,腺癌26例)におけるc-myc,c-sis mRNAの発現を検討した.c-myc mRNAは,ISHでは扁平上皮癌8例中2例(25%)に,腺癌26例中8例(31%)に発現が認められた.c-sis mRNAは腫瘍細胞及び腫瘍支持細胞で発現が認められた.腺癌では腫瘍細胞26例中7例(27%),腫瘍支持細胞26例中15例(58%)で発現が認められた.腺癌におけるc-myc mRNAの発現と臨床病理学的所見との関係をみると,pathological stageが進行すると発現症例が増加する傾向にあった.c-sis mRNAの腫瘍細胞と腫瘍支持細胞両者に発現している症例は,臨床病期の進行している症例が多かった(P<0.01).c-sis mRNAの発現はヒト非小細胞肺腺癌の進展に関与している可能性が示唆された.
- 日本肺癌学会の論文
- 1994-12-20
著者
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