肺癌化学療法時の貧血と血清Erythropoietin値の変動
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概要
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肺癌化学療法時の貧血と血清エリスロポエチン(erythropoietin:EPO)との関係を明らかにするため,未治療時の肺癌患者354例と,このうち45例では,化学療法前と経過中1週間毎に,血清EPO値をRIA法にて測定した.未治療時のEPOは28.5±18.9mU/m1で,Hbは12.7±1.88g/dlであり,EPOとHbは負の相関(r=0,386,p<0.0001)を示した.各病期におけるEPOの比較では,EPOはStageIVで有意に高値の傾向があったが,Hbに有意差は認められなかった.各コースのEPO,Hb,reticulocyteの変動を見ると,reticulocyteは1週目で低下し,2週目で上昇した.各週,各コースの比較では,3コース目において各週ともEPOが有意に高値であった.また,化学療法前のEPO値が低いものは,EPOの上昇の程度が小さく,遺伝子組換えヒトエリスロポエチン(recombinant human erythropoietin:rHuEPO)投与の可能性も示唆された.
- 日本肺癌学会の論文
- 1995-08-20
著者
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