肺癌組織におけるI,III,IVおよびV型コラーゲンの分布と癌細胞のプロコラーゲンIIIペプタイド発現
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
肺癌組織においてI,III,IV,V型コラーゲンとプロコラーゲンIIIペプタイド(PIIIP)の存在様式について免疫組織化学的に検討した.肺癌の間質結合織には多量のI型,III型コラーゲンが広く分布し,IV型コラーゲンは血管基底膜と癌組織辺縁部に残存する肺胞基底膜の一部に,またV型コラーゲンは間質の一部に存在するのみであった.III型コラーゲンの前駆体であるPIIIPは,検索した原発性肺癌の54.2%(83例中45例)で,癌細胞と一部の線維芽細胞の胞体内に認められ,肺癌組織間質のIII型コラーゲンは癌細胞自身によっても産生されていることが強く示唆された.特に腺癌では,PIIIP陽性率が80.0%(45例中36例)と他の組織型に比較して高く,さらに増殖様式,間質量とも関連していた.
- 日本肺癌学会の論文
- 1991-06-20
著者
関連論文
- 110 Ki-67を用いた肺癌細胞増殖能の評価
- 274.右心房原発血管肉腫の一例(軟部2,他, 示説演題, 第29回日本臨床細胞学会秋季大会学術講演会)
- 23.石灰化を伴った小児膀胱血管腫の1例(第58回日本小児外科学会東北地方会)
- 3.縦隔未熟奇形腫の1例(第3回小児呼吸器外科研究会)
- 1.出生前診断された Congenital cyctic adenomatoid malformation of the lung の 1例(第60回日本小児外科学会東北地方会)
- 肺癌組織内の各種collagen(I, III, IV型)の分布とprocollagen III peptideの発現についての免疫組織学的検討
- 肺癌組織におけるI,III,IVおよびV型コラーゲンの分布と癌細胞のプロコラーゲンIIIペプタイド発現