Flexible気管支ファイバースコープによる肺癌の確定診断 : 経気管支的細胞診断法に関する研究
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概要
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肺癌の診断技術の最近の進歩発展はめざましいものがあり, 数多くの研究が行なわれている.肺癌の診断法には胸部X線検査, 気管支鏡検査, 細胞診が行なわれているが, 最近特に著しい発展を遂げたものは気管支鏡検査である.Flexible気管支ファイバースコープの開発は従来の硬性気管支鏡と異なり, 可視範囲の著しい増大, 患者の検査時の苦痛軽減, 直視下の細胞診の可能性の拡大などの利点があるが, 特に可視範囲の増大により, 気管支鏡による肺癌の有所見率は著しく増大し, また気管支ファイバースコープ用の細胞採取器具の開発により, 末梢にある病巣に対しても, 従来の方法とは全く異なった細胞診が可能である.著者は直視下, またはX線テレビジョン下に擦過された新鮮な細胞と喀痰中に採取された変性細胞とを比較し, 細胞学的診断の向上について再検討の必要があると考えて本研究を行なった.
- 日本肺癌学会の論文
- 1973-03-25