3.放射線治療による肺癌3年以上の生存例の検討 : 第46回支部活動 : 関東支部
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概要
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第1例は左S_4、とS_5の無気肺を伴った肺門腫瘍の65才男で,6000Rの^60Co照射で8年以上生存中.第2例は右中葉から肺門の腫瘍の59才男で7200Rの照射で7年以上生存中,この症例は照射後右胸水貯溜を起したがEnaoxan併用で治癒.第3例は右下葉腫瘍の51才男で,7000Rを照射し,5年半経過良好だったが,その後肝転移で死亡.第4例は右上葉の無気肺を伴った肺門腫瘍の59才女で7000R照射後,縦隔が右方転移を起したが4年以上健在中.第5例は左肺門から上葉の腫瘍の61才男で,9400Rを照射,肺線維症を残して3年後健在である.これらは組織診の確認がない憾みがあるが,いずれも扁平上皮癌と考えられた.また4例はstageII。1例はstageIIIだった.なおstageIIでは他に2例の腫瘍の完全に消失している1年以上生存例があり,これを加えて,放射線治療で6/12(50%)の生存率を得ている.
- 日本肺癌学会の論文
- 1973-12-25