6.びまん性肺線維症に続発したと考えられる肺癌の1例 : 第45回支部活動 : 関東支部
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
〔症例〕59才農夫昭和42年頃より咳嗽に気付いていたが,昭和45年の住民検診で銭型陰影を発見された.約5ヵ月の抗結核剤治療に抗して陰影増大したため精査.気管支造影で左B_4狭窄,気管支ブラッシングでClassIVにて昭和46年2月左全剔術を行なう.舌区に径5cm大の腫瘤,下葉に径1cm大の腫瘤あり.組織学的には扁平上皮癌.一方,retrospectiveにみると昭和42年9月のフィルムに既に両側びまん性に網状影あり,進行す.割両全く蜂窩状,組織学的には細気管支を中心に肺胞壁に及ぶ線維化があつ,随所に扁平上皮化生,更には異型性を示すところもあり,癌への移行が示唆される.術後2年3ヵ月健在.既存の蜂窩肺に肺癌が続発したものと考える。
- 日本肺癌学会の論文
- 1973-12-25