四日市における大気汚染と肺癌について : 第22回支部活動(中部支部)
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概要
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1.昭和32年より16年間の四日市地区における肺癌死亡者の動向を調査した.人口十万人に対する粗死亡率では,39年までは大気の汚染地区も非汚染地区も大体同様の傾向で増加しているが,40年以降は45年を除いて汚染地区が高くなっている.2.昭和42年より6年間に当院内科で死亡した肺癌50例のうち剖検した30例の組織型は,腺癌12例,扁平上皮癌6例,未分化癌10例,その他2例である、3.大気汚染による公害被害者として認定され,肺癌で死亡した5療例は,男3名女2名で,66才から73才までの高命者である.公害認定病名は慢性気管支炎3名,気管支喘息1名,慢性気管支炎と気管支喘息と肺気腫の合併例1名で,喫煙歴は男3名は何れも指数が600以上剖検した4例の組織型は扁平上皮癌,腺癌,未分化癌,腺様嚢胞癌各1例であった.四日市における大気汚染と肺癌との関係については,尚長期間の観察が必要である.
- 日本肺癌学会の論文
- 1973-12-25
著者
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