肺扁平上皮癌に対する抗PCNA抗体を用いた免疫染色の臨床的検討 : 手術標本および経気管支生検標本での染色パターン
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概要
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肺扁平上皮癌のパラフィン包埋された手術標本52例,およびこれらの術前の軽気管支生検標本30例について,抗PCNA抗体を用いた免疫組織染色を行い,各種臨床情報と対比した.手術標本52例に対しては腫瘍細胞中の陽性細胞率(Labeling Index)とpTN因子,予後を比較したが明らかな相関関係は認められなかった.次に染色パターンに渚目し,集籏した腫瘍の辺縁層に強い染色像を示すものはP,び慢性の染色像を示すものはD,混合型はMパターンとして分類したところ,高分化癌ほどPパターンを示す傾向が認められた.手術標本と軽気管支生検標本とでは80%の症例でパターンク)一致があり(P or M+D),相応性が示された.生検標本の検討では末梢型扁平上皮癌や女性症例にDパターンが多く,腫瘍の性格を反映するものと考えられた.同染色法は衡便で再現性があり,過去の症例も検討可能である点など,その臨床的有用性が示唆された.
- 日本肺癌学会の論文
- 1993-10-20
著者
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