女声の"声楽度"
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概要
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西欧古典的音楽の歌唱に用いられる声楽音声に対しその発声の適切さを表す指標として、"声楽度"という量を声楽ホルマントの相対強度を用いて定義する。声楽度は声楽音声に固有のヴィブラートによってその測定がほとんど影響されないという利点を持つことを説明する。21名の女声の持続母音/ah/について声楽度の測定を行ったところ、専門的歌手、声楽学生、訓練された合唱団員のグループ間には有意な差が認められなかったが、これらのグループと初心者のアマチュア合唱団員のグループとの間には有意な差がみられた。従って、声楽度の測定は、初心者の発声法の訓練に際して、有力な手段となることが期待される。
- 1993-06-01