センサアレイによる不均質固体媒質中の連続音源の位置推定

概要

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本論文は、不均質固体媒質中の音源位置をセンサアレイにより計測された連続音を用いて推定する手法に関するものである。地下などの著しい不均質固体媒質中の連続音の音源位置推定では、速度構造の詳細を推定することは事実上不可能であり、また速度の異なる伝搬モードの波が混在するため、速度構造や雑音の影響を受けにくい逆解析法の開発を行う必要がある。本論文では、上述の問題点を克服する方法として、積和処理を用いた仮想音源法について述べている。本方法は、複数の仮定のもとで得られる推定結果を効率的に組み合わせ、最も音源の存在する可能性の高い位置を強調する方法であり、速度構造、及び連続音に含まれる様々な雑音の影響を受けにくい方法である。まずシミュレーションにより性能評価を行ない、次に水平ボーリングのフィールドデータに適用しビット位置の推定を行うことにより、解析法の有効性の検討を行なった。その結果、本方法により、不均質媒質中での精度の高い音源位置の推定が可能であることを示している。
社団法人日本音響学会の論文
1992-12-25