有限要素法による積層制振梁の損失係数計算法
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概要
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無限長多層制振梁解析のための有限要素定式化について述べている。本論文では、有限要素離散化の結果として得られる固有値ξ(伝搬定数)に関する固有方程式(ξ^2A+B+C)X=0を適切に相似変換することにより、固有方程式(ξ^2A'+ξB')X'=0を得ている。この変換は弾性率がc_<15>=c_<16>=c_<25>=c_<26>=c_<35>=c_<36>=c_<45>=c_<46>=0の条件を満たす場合に有効であり、そのような条件はほとんどの実用的問題では満足される。伝搬定数を固有値とする有限要素法の固有値問題を解くことは有限長梁等、境界を持つ問題を扱う場合のみならず弾性率に周波数依存性がある粘弾性系を扱う際に役立つ。本論文ではエネルギー量による損失係数定義を再吟味した。示された計算例において、損失係数が最大となる周波数範囲では、厚いコアを持つサンドイッチ梁の距離減衰はオイラー梁に比べ著しく大きい。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1995-04-01