ホルモン抵抗性前立腺癌に対する化学療法の効果判定における問題点

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概要

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ホルモン療法に抵抗を示す前立腺癌患者19例に対し、抗癌剤の動脈内注入療法を主体とした化学療法を施行した。個々の症例に対する治療効果の判定は必ずしも容易ではなく、以下のような問題点が生じた。1)前立腺原発巣の大きさの変化は、直腸指診よりも客観性において優れた超音波断層法で計測する必要がある。2)骨転移はその存在の有無の判定のみならず、治療効果の判定も困難なことがある。従来の骨X線写真や骨スキャン以外の方法による検索が必要である。3)血清中の酸およびアルカリフォスファターゼを骨転移の指標として用いるには、数多くの問題がある。4)疼痛のように自覚症状を客観的に評価するのが困難な症例が生じた場合のとりあつかいを前もって決めておく必要がある。5)治療効果判定の時期は、治療開始後3ヵ月位が妥当と思われる。1年後の場合、成績は極端に悪くなり、新しい抗癌剤の臨床効果の判定には不適当である。
社団法人日本泌尿器科学会の論文

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