一般高年者における精嚢容積
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概要
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1981年から1985年にかけて全国各地で行った前立腺集団検診受診者1,127例のうち,経直腸的超音波断層像上で精嚢容積測定可能な413例を対象として,プラニメーターでその容積を測定した.その結果平均精嚢容積は14.55±5.11cm^3で,最大37.54cm^3,最小2.85cm^3であった.この精嚢容積は対象者の身長,体重,BMI (Body Mass Index)とは関係がなかった.しかし精嚢容積と年齢の関係をみると,加齢とともに精嚢は縮小する傾向がみられた.とくに前立腺疾患を有しない正常者ではその加齢にともなう縮小が顕著であった.精嚢容積と前立腺容積を比較検討すると,前立腺重量が増加するに従って精嚢容積も増大傾向を示した.これは前立腺肥大症の病期の進行に伴う精嚢容積の増大と思われた.以上のことより,精嚢もまた前立腺と同様にアンドロゲン依存性であることが示唆された.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1994-06-20
著者
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