後腹膜軟部組織に発生したEwing肉腫の1例

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概要

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症例は18歳の女性で,2年前の検診から血尿を指摘され,右腰部痛を訴えていた。1988年6月右腹部腫瘤を主訴に来院し,CT及び超音波検査にて77×45mmの腫瘤を認め,右腎は水腎症を呈していた。後腹膜腫瘍及びその圧排によると思われる右水腎症の診断にて1988年9月手術を行った。腫瘍は右尿管を巻き込み,腫瘍摘出術,右腎尿管全摘術及び膀胱部分切除術を行った。摘出した腫瘍は,大きさ90×70mm,重さ120gで,病理組織学的にEwing肉腫と診断した。術後に全身の骨の検索を行うも異常は認められなかった。1990年9年現在,再発もなく経過観察中である。骨外性Ewing肉腫は我々の調べ得た範囲で本症例を含めて210例,そのうち本邦で26例の報告がある。後腹膜腔に発生したものは11例で,本邦で2例と極めて稀である。骨外性Ewing肉腫210例の集計を行い,文献的考察を加えて報告した。
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1991-09-20

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