睾丸間質機能の検討 : 第7報両側停留睾丸固定術における HMG・HCG 剤の投与について

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幼年時に睾丸固定術を受けた両側停留睾丸26例を2群に分類し,1群(投与群,16例)に対しては思春期前半より性成熟の完成に至るまでHMG150国際単位,HCG1,000国際単位を週1度筋肉内投与,他群(非投与群,10例)に対しては加療せず経過観察し,両群に対して投与前にLH-RH,HCG両負荷試験,投与後にLH-RH,HCG両負荷試験の他に片側睾丸生検術(Johnsenのscore countにて評価),精液検査を施行,また正常群として思春期前半の正常男児および正常成人男子を選択し,それぞれに対してLH-RH,HCG両負荷試験を施行した。投与前のLH-RH負荷試験にて投与群および非投与群の血清FSHの基礎値およびLH,FSHの反応値が正常群に比較して有意に高値であり,投与後のLH-RH負荷試験では非投与群の血清LH,FSHの基礎値および反応値が投与群および正常群に比較して有意に高値であり,非投与群の血清LH,FSHの基礎値および反応値が投与群に比較して有意に高値であった。またHCG負荷試験では非投与群の血清testosteroneの基礎値が正常群に比較して有意に低値であり,反応値は正常群,非投与群に比較して有意に低値であった。投与群のscore countは非投与群に比較して有意に高値であり,精液検査では,投与群では2〜24x10^6/mlの乏精子症が9例,他は無精子症であるのに比較して非投与群では1〜5x10^4/mlの乏精子症が2例,他は無精子症であった。
社団法人日本泌尿器科学会の論文

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