緑膿菌に対するβ-ラクタム系抗生物質の作用 : ペニシリン結合蛋白と食細胞の殺菌作用におよぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
緑膿菌は,近年尿路感染症の起炎菌としてその分離は減少して来たが,治療に困窮する菌の一つである.一方抗緑膿菌β-ラクタム系抗生物質は多数開発きれ臨床で用いられる様になった.これら抗生物質の緑膿菌に対する作用機序を明確にするために,ペニシリン結合蛋白の親和性を検討した.さらに,感染症の治療で重要な生体の感染防御機構の一つであるマクロファージについて,抗生物質の影響を検討した.緑膿菌は CBPC, SBPC, TIPC, CTXにより低濃度で殺菌され易く, PBP 1a, 1b双方に強い親和性を示した. PIPC, MZPC, APPC, CPZ, CFSでは前4者に比較し殺菌され難く, PBP 1a又は 1bのいずれかのみに親和性を示した.緑膿菌では, PBP1a, 1bの双方に親和性の強い抗生物質は,より殺菌的に作用すると考えられた.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1983-12-20
著者
関連論文
- OP-058 LUTSを伴う症例における年代別前立腺容積と経年的容積変化(第95回日本泌尿器科学会総会)
- LUTSを有する症例における前立腺容積の経年的変化および容積と排尿困難を表す因子との関係 : TURP施行群と非施行群との比較
- 尿路感染症に対するrirpenem acoxilの臨床的検討
- Fournier's gangreneの3例 : 第60回宮崎地方会
- 家族性褐色細胞腫の2例 : 第15回沖縄地方会
- 副腎および副腎部にみられる臨床的ホルモン非活性腫瘍の検査と治療方針について
- 対側腎尿路病変を伴う腎腫瘍に対する腎保存的手術療法 : 単純腎部分切除,局所腎灌流による腎部分切除,体外腎部分切除
- Microscopic Chromo-Cystoscopyによる膀胱上皮内病変の診断
- 進行性尿路上皮癌に対するM-VAC療法
- 腎癌と鑑別困難であったAngiomyolipomaの1例(第58回宮崎地方会)
- Microscopic Chromocystoscopyによる膀胱腫瘍の診断 : 第74回日本泌尿器科学会総会
- Dismembered spiral flap pyeloplasty 3例の経験 : 第74回日本泌尿器科学会総会
- Shy-Drager症候群の膀胱機能と尿路管理 : 第57回宮崎地方会
- 超音波ガイド経皮的腎瘻術 : 第56回宮崎地方会
- Intrasinusal Pyelocalicotomy with Lower Pole Nephrotomyによる複雑腎結石の治療
- Parapelvic Renal Cyst の2例 : 第55回宮崎地方会
- 緑膿菌に対するβ-ラクタム系抗生物質の作用 : ペニシリン結合蛋白と食細胞の殺菌作用におよぼす影響
- 泌尿器科と保険診療 : 審査現場にみえる光と影