ロシア連邦シホテアリン南部のタウカテレーンに分布するチャート : 砕屑岩層より産出したジュラ紀および前期白亜紀放散虫化石
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概要
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ロシア連邦シホテアリン地域の南部に位置するタウカテレーンは, 付加帯を形成し, 構造的に取り込まれた異地性の岩体, オリストストロームなどからなるメランジェ層, およびタービダイトから構成されている。ダルネゴルスク市のルドナヤ川には, 異地性のチャートと砕屑岩からなる地層が断層で繰り返し露出しており, 下位よりチャート・珪質頁岩・シルト岩そして砂岩へと整合漸移している。このセクションのチャート上部からジュラ紀前期(トアルシアン), 珪質頁岩からジュラ紀末期(チトニアン後期), シルト岩から白亜期前期(ベリアシアン〜バランギニアン前期)の放散虫化石群集がそれぞれ得られた。また, 近傍に露出するオリストストローム層の基質のシルト岩から白亜紀前期の放散虫化石群集が得られた。これらの事実より, このテレーンにおいては, チャートの堆積はジュラ紀後期に終わり, 白亜紀前期に沈み込み帯での陸源砕屑物の堆積および付加プリズムの形成が起こったと結論される。
- 日本地質学会の論文
- 1997-06-30
著者
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ルデンコ V.s.
Far East Geological Institute Russian Academy Of Science
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竹谷 陽二郎
Fukushima Museum
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ケムキン I.V.
Far East Geological Institute, Russian Academy of Science
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ケムキン I.v.
Far East Geological Institute Russian Academy Of Science