常磐沖堆積盆における下部中新統のシーケンス層序解析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
常磐沖堆積盆において, 坑井及び震探データを用いて下部中新統のシーケンス層序解析を行い, 堆積環境の変遷を探った。その結果, 下部中新統において下位よりDS-C2〜C6の5つの堆積シーケンスを認定した。DS-C2は陸成から汽水成の堆積物を主とし, DS-C3〜C5は沿岸成から浅海成の海進期堆積体と高海水準期堆積体の繰り返しからなる。DS-C6は汽水成層に始まって外側陸棚の環境に至り, また浅海成層に戻る大きなサイクルを示す。DS-C6の最大海氾濫面付近から石灰質ナンノ化石群集のNN4帯に相当する微化石を得ており, DS-C6は陸域の高久層群に対比される。これらの堆積シーケンスは各々第3オーダーサイクルであり, 下部中新統全体でより低次オーダーの堆積シーケンスを構成するとともに, 時代とともにデポセンターがより陸側に移動した。石油地質学的には, 各堆積シーケンスの海進期堆積体の泥岩が帽岩となり, その下位の砂岩が貯留岩となっている。
- 日本地質学会の論文
- 1995-08-10
著者
関連論文
- 新潟地域における深部探鉱
- 常磐沖堆積盆における石油システム
- O-127 長崎県対馬南部地域における対州層群下部層の堆積相と根源岩評価(16. 石油・石炭地質学と有機地球化学)
- P-235 九州北西部、五島灘周辺の含炭堆積盆地 : 東シナ海堆積盆地との比較
- 常磐沖堆積盆における下部中新統のシーケンス層序解析
- P-248 新津背斜系列のインバージョンテクトニクスと石油システム(33. 石油・石炭地質学,ポスターセッション,一般発表)